※更新情報※ 2020年7月30日 内容を見直しました
バルセロナの主要な交通手段は、バスとトラムと地下鉄。
観光の強い味方になってくれるチケットがあったらうれしいですよね。
そこで今回は、わたしの実体験をもとにT-カジュアルカードとオラ・バルセロナ・トラベルカードというチケットに主に焦点を当てて、バルセロナの交通事情について書いていきたいと思います!
この情報がみなさんの参考になったらうれしい限りです。

もくじ
バルセロナ市内の交通手段には何があるの?
まずは基本情報をちょこっとだけ。
先ほども少し触れましたが、バルセロナ市内の交通手段には主に以下の3つがあります。
- バス
- トラム
- 地下鉄
それに加えて、バルセロナ市内の駅と観光名所のモンジュイックの丘を結ぶケーブルカー(通称フニクラ)や、モンジュイックの丘とモンジュイック城を結ぶロープウェイ、レンフェと呼ばれる国鉄やFGC(カタルーニャ公営鉄道)などがあります。
パリと同様に地下鉄の料金はゾーン制となっており、全部で6つのゾーンに区分されています
人気の観光名所はゾーン1(=バルセロナ市内)にありますので、移動の際などに特にゾーンのことを気にする必要はないと思われます。

チケットの種類
これら交通手段を利用するために、観光目的で訪れる人が購入するであろうチケットには次のようなものがあります。
- 1回券
- T-カジュアルカード(旧10回券)
- オラ・バルセロナ・トラベルカード
それぞれのチケットについて、簡単に説明していきますね。
1回券
その名の通り、1回分の乗車券です。
バス、地下鉄、トラム、フニクラいずれか1回の乗車に使えます。
価格は2.4ユーロ。
T-カジュアルカード(旧10回券)
かつて10回券として販売されていたチケットは、名称新たにT-カジュアルカードとして生まれ変わっています。
こちらは、バス・トラム・地下鉄・フニクラ・レンフェ(国鉄)・FCG (カタルーニャ公営鉄道)をゾーン1つ分10回使用可能な券。
価格はゾーン1つ分11.35ユーロ。
(ゾーン6つ分まで購入可能。価格などの詳細は公式サイトに記載されています)
オラ・バルセロナ・トラベルカード

これは、観光客向けに販売されている乗り放題のチケットです。
現在、有効期限48時間〜120時間の4種類から選べます↓
有効時間 | 日数換算 | 価格(おおよその日本円換算) |
48時間 | 2日間 | 16.3ユーロ (2150円) |
72時間 | 3日間 | 23.7ユーロ (3100円) |
96時間 | 4日間 | 30.8ユーロ (4000円) |
120時間 | 5日間 | 38.0ユーロ (5000円) |
地下鉄、バスはもちろんのこと、トラム、フニクラやレンフェ(国鉄線)のゾーン1内にある駅、FGC (カタルーニャ公営鉄道)のゾーン1内にある駅を自由に利用することができます。
オンラインで購入すれば10%OFFになるという特典付き。
メリット・デメリットを比較してみた
ここからは主に、T-カジュアルカードとオラ・バルセロナ・トラベルカードのメリット・デメリットを挙げて話を進めていきましょう。
T-カジュアルカードのメリット
メリットその① 10券をその都度購入するよりもダンゼンお得!
1回券は2.4ユーロ。
それに対してT-カジュアルカードは11.35ユーロ。
1回券を乗る度に10枚購入するよりも、約12.6ユーロもお得です!
3泊4日と比較的滞在期間が短かったわたしでも、1人で交通機関を12回程度利用しましたので、「10回分使い切れるかな…」という心配はいらないと思います。
5回交通機関を利用すればT-カジュアルカードと同等のコストがかかりますので、「1回券を乗車ごとに購入する」という選択肢はココで消えるかと思います。
メリットその② 有効期限を気にしなくていい!
このカードの有効期限は「価格変更が行われるまで」となっています。
その価格変更の時期に関する情報は様々で、オフィシャルなものは見つけられませんでした。
ただ、そんなに頻繁に行われるものではなく、わたしが購入した2018年11月から2019年4月現在の間、価格変更は行われていません。(2020年7月に価格変更がされていたことを確認しました)
旅行など短期での滞在なら、有効期限を気にする必要はないといえるでしょう。
メリットその③ 75分以内なら乗り換え無料!
地下鉄⇄バス
や、系統違いのバス同士など異なる交通機関への乗り換えは75分(1時間15分)以内なら無料です!
観光にはとてもうれしいサービスですね。
T-カジュアルカードのデメリット
デメリットその① 空港と市内間の移動には不便
ターミナル2にあるレンフェ(国鉄)の空港駅の駅⇄バルセロナ市内(サンツ駅)の移動にはT-カジュアルカードが使用可能です。
ただ、このカードが使用可能なレンフェの空港駅はターミナル2にしかないので、ターミナル1に到着した場合は無料の連絡バスでターミナル2へ移動する必要があります。
また、運行間隔は時刻表を検索したところ大体30分間隔とそんなに多くはありません。

マップは公式サイトから引用
一方、エル・プラット空港のターミナル1とターミナル2にある地下鉄の駅とバルセロナ市内間をT-カジュアルカードで移動するには、4.5ユーロの追加料金を払う必要があります。

追加料金を払って地下鉄L9線でバルセロナ市内に移動する際は、赤丸で囲んだTorrassa(L1線)、Collblanc(L5線)、Zona Universitaria(L3線)の3つの駅から他の地下鉄線へ乗り換えることが可能です。

ただ、Collblanc駅より先に向かう場合は、この駅で一度電車を降りてホームを変えなければならないようです。
T-カジュアルカードで空港とバルセロナ市内間を移動するのは、少々面倒かもしれません。
オラ・バルセロナ・トラベルカードのメリット
メリットその① 有効時間内なら各種交通機関利用し放題!
このカードは、先ほども述べたように
- 地下鉄
- バス
- トラム
- フニクラ
- レンフェ(ゾーン1)
- FGC (ゾーン1)
を自由に利用することができます。
旅行期間に合わせて買えば、何も気にすることなくのびのびとバルセロナ市内を移動可能なうれしいチケットですね。
メリットその② やはり、おトク!
今回わたしが3泊4日のバルセロナ旅行で交通費にかけた金額は、
- 10回券1枚分の11.35ユーロ
- 1回券2枚分4.8ユーロ
- 空港〜市内のバス往復11.8ユーロ
の合計27.95ユーロでした。
なんだかんだでわたしは滞在中にT-カジュアルカードは途中で使い切ってしまい、最終日に1回券を2枚追加購入しました。
もしそんなわたしがオラ・バルセロナトラベルカード(72時間有効タイプ)をネットで10%割引で購入していたら…
交通費は23.7ユーロとなり、4.25ユーロ分おトクになっていた計算になります。
メリットその③ 地下鉄の空港の駅とバルセロナ市内間の移動に追加料金不要!
T-カジュアルカードを使う際は追加料金を払う必要がありましたが、このカードなら、エル・プラット空港にある地下鉄のターミナル1・ターミナル2の駅からバルセロナ市内までの移動に際し、追加料金を払う必要はありません。
オラ・バルセロナ・トラベルカードのデメリット
オラ・バルセロナ・トラベルカード購入のデメリットとして挙げられるのは、矛盾しているような気もしますが、T-カジュアルカードのところにも書いた
空港と市内間の移動には不便
という点かもしれません。
エル・プラット空港からバルセロナ市内への移動はアエロバスというバスが大変便利で、地下鉄・レンフェよりも市内の中心部に着くのが早い場合が多いようです。
(地下鉄では目的地によって途中で大幅な乗り換えが必要なためと、レンフェはほぼ毎時間30分間隔での運行であるため。)
オラ・バルセロナ・トラベルカードはアエロバスの乗車には使えるわけではないので、もし「空港到着後とにかく早く市内へ出たい」というは、アエロバスのチケット片道5.9ユーロ(その場で往復切符を買うと10.2ユーロ)も追加購入することになるかもしれない点を念頭に置いておいたほうが良さそうです。
特に、夜遅めに到着する便を利用の場合、疲れていたり、人通りが少なかったり、暗かったりで不安で一刻も早く宿泊先に辿り着きたい心境になりますよね。
搭乗するフライトの到着時刻も加味して、空港からの移動手段は事前に決めておくのがオススメですよ!
結論、どれを選ぶべき?
結論、どちらのカードを選ぶべきなのでしょうか?
わたしが実際にT-カジュアルカードを使用してみての結論を述べていきますね。
〜T-カジュアルカードが向いている人〜
- 基本、歩くのが好きな人。
- 観光の計画を前もって立てるのが好きな人。
- 2泊程度もしくは、4泊〜5泊滞在予定の人。
- 家族(グループ)旅行でときどき公共交通機関を使いたい人。
- 空港と市内の移動をレンフェで考えている人。
観光名所はバルセロナ市内に凝縮はされていますが、各ポイントを歩いて行くとなると20〜30分ほどかかる場合がよくあります。
(ちなみに、カサ・バトリョとカサ・ミラは歩いて5分ほどの距離なので、一緒に訪れるのがオススメです。)
なので、基本歩くのが好きな人で、「ときどき交通機関を使いたい」「徒歩でも効率よく周れるように事前に計画を立てられる」という人にオススメです。
その上で、あくまで一個人の経験上ではありますが、T-カジュアルカードをちょうどよく使い切れるのは「2泊くらいの滞在期間かな?」という印象です。
(わたしの場合3泊4日の旅程で12回と、10回よりも多く交通機関を使ったため)
逆に、3泊4日の旅程で12回程度の使用に留まったのなら、丸5日分・120時間有効のオラ・バルセロナ・カードだとネットの10%引きを適用しても34.20ユーロなので、割高感があって購入のメリットを感じにくいです。
4〜5泊ならバルセロナ市内をゆったり観光できますので、
「歩くのが好き」
「観光の計画を前もって立てられる」
「空港と市内間の移動に行き帰り共に時間の余裕があって、レンフェを利用したい」
といった条件に当てはまる人は、
T-カジュアルカードをオススメします。
また、このカードだと1時間15分以内は乗り換えが無料なので、そのメリットも生かしつつ楽しんで観光できると嬉しいですね。
時間を気にしながらの観光は窮屈な感じがしますが、サグラダファミリアなど、見学に割と時間がかかる施設もあれば、グエル公園など30分ほどで満足する場所もあります。
大体の見学時間を加味して観光の計画を立てたら、完璧ではないでしょうか。
(いい意味で、旅に予想外の出来事はつきものですけどね!)
空港と市内間の移動について、レンフェは先述の通りほぼ終日30分間隔の運行なので、もし到着が夜間・出発が朝の時間帯などでしたら利用はオススメできません。
逆に、到着が朝・出発が夜間などでしたら、レンフェでの移動がオススメ!
T-カジュアルカードを空港で購入して乗車しましょう!
〜オラ・バルセロナ・トラベルカードが向いている人〜
- 2〜3泊予定で交通機関を駆使して、とにかく効率よく観光したい人。
- 空港と市内間の移動に時間的余裕があって地下鉄・レンフェを使用できる人。
- 気まぐれに観光したい人。
交通機関を駆使して、とにかく効率よく観光したい人にはこのカードがオススメです。
バルセロナ市内は、地下鉄とバスが主要観光地をきちんと網羅していますので、移動時間を短縮したいなら使わない手はありません。
特に
- 48時間タイプ(ネット購入14.67ユーロ)
- 72時間タイプ(ネット購入21.33ユーロ)
は、おトク感が大きく、うまみがあると思われます。
また、エル・プラット空港から市内への移動に少々時間がかかってもOKという方は、このカードを使って地下鉄やレンフェを利用しての移動をオススメします。
また、観光はその場の気分で!という、気まぐれ派の人にもオススメです。
有効時間内は乗り放題ですので、
「やっぱりあそこに行きたい・買い物しに戻りたくなった」
とあちこち移動したい人にはピッタリではないでしょうか。
解説は以上です!
いかがでしたか?
バルセロナの交通事情は他のヨーロッパの都市と比べると少し複雑かもしれません…。
それでも、みなさんのチケット購入時の参考になったらとてもうれしいです。
今回もお読みいただきありがとうございました!




2018年11月に、3泊4日でバルセロナに行ってきました!
そこで今回は、わたしの実体験をもとにバルセロナの交通事情について書いていこうと思います。
みなさんが悩むポイントであろう、T-カジュアルカードとバルセロナカードどちらを購入すべきか?についてもわたしの考えを述べていきますね。
こういった方々に役立つ記事となっているので、ぜひご覧ください!